TOKYO ART BOOK FAIR 2021 @東京都現代美術館に行ってきた
ブラジルへの海外転勤が延期中、
9歳6歳兄妹を子育て中のママライター、佐々木はる菜です。
はじめましての方は、よろしければこちらをご覧ください☆
「ライター佐々木はる菜プロフィール」
もくじ
国内外のアートブックが東京に集結!
「自由に本を選ぶ」という、懐かしく新鮮な感覚
先週、TOKYO ART BOOK FAIR(TABF)へ行ってきました。
国内外から独創的なアートブックを作る出版社やギャラリー、アーティストさんたちが年に一度東京に集結する大好きなイベント。
作り手の皆さんから直接お話を伺えることが何より楽しく、魅力を伺いながら散々悩んだお買い物、心躍るひとときでした。
ブックフェアそのものが楽しかったことに加え、自分の中で印象的だったことがあります。
それが、イベントでの体験、そして出会った本を久々にゆっくり読んだ時間を通して「まだ自分ひとりだった時の感覚」が蘇ったことでした。
子育てしながら仕事もして…というこの10年弱。
まず、ゆっくり読書したり、目的なく本屋さんをぶらぶらしたりという時間がなくなりました。
時代の流れもあり本を買うのはネットショップが増え、買う本も自分の仕事にまつわるものや家事・育児関連のものが中心、そしてそれすらも読み切れないことが多い…。
そういう時期があっても良いとは思うのですが、今回、たくさんの素敵な本が集まる場で、純粋に自分が惹かれる本を手に取り、さらに作り手さんからその背景などについて伺うえたことは想像以上に楽しく、今の私には新鮮な体験でした。
ああ、こういう感じで本を選んでいたよなぁ。
そして購入した本を、夜中にひとりで読む幸せ。
横にあるビールと好きなおつまみも、「ああ、こんな時間に…」というちょっとした後ろめたさも含めて、その楽しさを倍増させてくれました。
印象に残ったブースは?
「PAPERSKY」さんの視点
世界各地の自然や文化を独自の視点で編集する旅メディア「PAPERSKY」。
世界中を旅してきたからこその切り口に惹かれ、数ある土地の中から「東京」についての本を選びました。
深く長い歴史と文化のある東京を、その「縁の下の力持ち」である樹木を繋いで歩く「ツリートレック」。大切に読み返しつつ実際に歩いて、東京の魅力を再発見したいなと思っています。
ブースでお話させていただいた編集長のルーカス・B.B.さんは、本当にかっこよすぎでした…✨貴重なひとときをありがとうございました!
「日常の中に生まれてくるある瞬間について」
「本づくり協会」のブースで購入した安達茉莉子さんの「The Feeling When…日常の中に生まれてくるある瞬間について」、まずは紙が持つ独特の色と質感に惹かれ手に取りました。
日々の中でなかなか言葉にできないささやかな、でも大切な瞬間が素敵な絵と言葉で描かれていて、懐かしいような切ないようななんとも言えない気持ちに。
本という形になる裏側、使われている紙や綴じ方、印刷などのお話も面白かった!
「ムーンライト・シャドウ」、大好きな映画のパンフレット
それこそ好きなだけ読書ができていた中学生時代に出会った作家、吉本ばななさん。
初期の名作「ムーンライト・シャドウ」は強く心に残っている作品です。
気になりつつも、10代初めに読んだ印象が鮮烈だからこそ逆に観に行くことができていないままでしたが、そのパンフレットを担当されたナナロク社さんのブースで、まるで小説の単行本ような仕立てのパンフレットに出会いました。
手に取り、眺めるだけで幸せな気持ちになるような美しい表紙と写真、丁寧に綴られたインタビューやシナリオの他に、谷川俊太郎さんを始めとする方々が詩などを寄稿されていました。
映画の素晴らしさを垣間見ただけでなく、小説や、それを読んでいた頃の自分を思い出し…夜中に随分遠くまで旅してきたような気持ちになりました。
小さな遊園地みたいな、「ブックバス」
外の移動書店エリアで目をひいていたのが、素敵な本をたくさん乗せた可愛いバス。
「日本全国の人々に本を届けるために、ブックバスを走らせたい。」という想いのもと走っている移動式本屋プロジェクト「 BOOK BUS 」さんは、まさに動く本屋さんでバスの中も広々!
良いお天気だったこともあり、このまま動きたくなくなるほど居心地が良く、好きな作家さんの絵本や料理本を気づいたら5冊も購入。
そのあとも予定があるというのに、本で石のように重くなった荷物を手に、東京都現代美術館を後にしました。
本を通して思った以上に様々なことを考え、感じさせていただいた素敵な機会、関わった皆さまを始め心から感謝したいです。
本当にありがとうございました!!