ライターとしての得意分野の見つけ方【私とフェムテックの場合】
もくじ
大手ニュースサイトの大量批判コメがきっかけ
昨年末にnoteやTwitterを始めたおかげもあるのか、最近、ライターになったきっかけや続けていくコツ、企画の立て方などを尋ねていただく機会が増えました。
とても当たり前に聞こえてしまいますが、「発信したい事がある」かどうか、言い換えるといわゆる「得意分野」的なものがあるかどうかは、やはり大切なポイントだと感じているので、参考になるかわかりませんが、今回は私の体験談を書いてみたいと思います。
まだ勉強中ですが今後学びを深め発信を続けたい分野の1つに 「FemTech(フェムテック)」があります。
昨夜ははStartup Hub Tokyo TAMAの皆さん主催のこちらのウェビナーにも参加してきました!
最近では「ブーム」と表現することもあるほど注目が集まっている分野でもありますが、私が興味を持ったきっかけが2018年に書いたこちらの記事でした。
Yahoo!ニュースで話題の一方、批判コメントの嵐にショック
当時も欧米では広く使われており、日本でも少しずつ注目されるようになっていた”第三の生理用品”と呼ばれている「月経カップ」に興味を惹かれた私。
初の国産月経カップ、日本女性のために作られた「ROSE CUP」を取材させていただき、その開発背景などにも感動し、自分でも使用した上で想いを込めて書いた記事でした。
デリケートな話題でもあり、個々の考え方にも関わってくるためもちろん押し付けると言うことではなく、選択肢が広がればいいなと考えたのです。
LEEweb内でも反響が大きくランキング入り、さらにYahoo!ニュースにも取り上げていただき、それを読んでくれた複数の友人から連絡が来るなどとても嬉しく、やりがいを感じていました。
しかし…
何も知らずに「たくさんコメントを頂いている~♪」とYahoo!ニュースを覗いた先には、たくさんの批判の声が…!
気持ち悪い、不衛生だといった製品に対する疑問から、我が子に対する生理についての説明が悪いなど私自身への批判まで内容は様々でしたが、短く吐き捨てるように書かれている独特の感じに衝撃を受けてしまいました。
何より、真摯な想いで書いたつもりだったのに、逆効果になってしまったのではと考えると居ても立っても居られず、初めて編集部の方に相談までしてしまいました。
売り上げ40倍!感謝の連絡に涙…
編集部の方からはまずそういった無責任なコメントは全く気にしなくて良いとの言葉をいただきました。
今思うとその通りだと思います、
正式な形でのクレームなどはひとつもなく、話題になったからこその批判コメントだと思えるのですが、当時はなかなか浮上できずにいました。
そんな中、ROSE CUPの担当の方からから連絡が来て、なんと売り上げが40倍に上がったとのこと!
「おかげさまで、楽天全店舗数46,000店舗中2億5458万アイテムの中から総合ランキング26位を獲得すること出来ました。
画像を添付させていただいておりますが、
他にも女性総合ランキングでは12位、衛生日用品ランキングでは1位を獲得いたしました。売上も通常の40倍となり、これもひとえにLEE様のwebサイトに掲載して頂いたおかげと感謝いたしております。
こんなに多くの日本の女性にROSECUPを知って頂ける機会を設けていただき心より感謝申し上げます。」
もちろん私の力だけではなくLEEやYahoo!の媒体力があるからこそですが、でも深く悩んでいたからこそ、たくさんの方に知っていただき、さらには使っていただくきっかけになったと伝えていただき、メールを読んだ時は涙が止まりませんでした。
私自身も今でも愛用しており、その後記事を書かせていただいた超吸収型生理ショーツ「ベア シグネチャー ショーツ」ともに手放せない存在となっています。私の場合は生理期間が劇的に快適になりました!
性教育への関心が高まるきっかけに
先ほど少し触れたのですが、月経カップの記事を書いた当時4~5歳だった息子に対して生理の事はまだきちんと伝えていませんでした。
記事内にそのことがわかるエピソードを書いたところ、批判コメントの中に「母親として終わってる」というようなことを書かれて、そのことも非常にショックでした。
そこから子どもたちに性についてどう伝えていこうか関心が高まりました。
そんな経緯もありご縁をいただいたのが、昨年末書かせていただいたこちらのインタビュー記事です。
得意分野、詳しい分野としての認知
フェムテック関連での記事依頼が増えたり、公私ともに性教育関連で質問や問い合わせをいただくようになったり…
私はあくまで素人で「少し詳しいかもしれない」というレベルだということを忘れないようにしつつ、でもだからこそ持てる”リアルな”疑問や感想などを交えながら等身大で書くことができるというところが、強みなのかもしれないと感じています。
昨日のセミナーで印象的だったことのひとつが、
「フェムテックは、今は女性を表す言葉だけれども、その先には個が尊重される世界がある」
というお言葉でした。
私も、「絶対こういう考えが良い、これを使ったほうが良い!」と勧めるような内容ではなく、選択肢を広げるような発信を続けたい。
そしてより良いライフスタイルを選びとるきっかけになれたら嬉しいと感じています。
自分の発信していきたいテーマの1つとしてこれからも大切に向き合っていきたいです。
著者プロフィール
- 現在は夫の海外転勤に同行し、小学生の兄妹と共に家族でブラジル在住。集英社「LEEweb」や企業HPでのコラム連載、時事通信社「時事ドットコム」での特集記事など、女性目線・ママ目線に強いライターとして国内外のトレンドや社会的な取り組みなどを幅広く執筆。丁寧な取材に基づく等身大の体験記事、インタビュー記事、実体験をもとにしたコラムに定評がある。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」についての発信がライフワーク。著書にkindle「今こそ!フリーランスママ入門」。
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