人生の手触りメモ── 私を前に進めてくれた、今月のスパイスあれこれ/2月
月に一度、その時の自分の感覚や、
ふと心に残った出来事をメモするように綴っていきます。
もくじ
10年ぶりに、自分の誕生日のために「欲しい」を選んだ日
なんだかんだで楽しみにしていた長男の参観日。
中学1年生も徐々に終わりが見えてきた最近、 学校の様子やお友達との関わりを直接見られる機会はやっぱり嬉しい。
でもこの日はそれと同じぐらい楽しみにしていた予定があった。
4時間目が終わり昼休みに入る息子に、教室の外から目でじゃあねと伝え小さく手を振る。 思わず振り返してしまい、ハッとして微妙な顔をしていた息子の様子は、親バカながらまだまだ可愛い。
そして足早に学校を出て、Googleマップの経路検索を確認しながら保護者証を首から外し、バスに飛び乗った。
目指すのは、最近隙間時間にリサーチしていた2つのお店。
もうすぐ迎える自分の誕生日を前に、久々にこれが欲しいなという心躍るアイテムに出会った。しかも2つ。
1つは去年、ずっと気になっていたISOLATIONのカーブダブルフィンガーリング。

もう1つは、欲しい欲しいと思いながらも「これ!」というものが見つからなかった中で出会いがあった、MARIA BLACKのイヤーカフ。

どちらも実店舗が少なく、でも今回はどうしても、直接目で見て手に取って決めたかった。
お店に向かう私の足取りは、妙に迷いがなかったと思う。
そしてどちらのお店でも、たまたま担当してくださった店員さんが素敵な方だった。
結果的に、それぞれのお店で過ごした時間は30分にも満たなかったけれど、手に入れた物と買い物した時間、どちらに対しても、大満足だった。

私は誰かの誕生日を祝うことが好きだ。
子どもや夫の誕生日、そして去年はちょうど節目だった親の誕生日。
その年齢や状況、相手に合わせて色々企画するのは、忙しい中でも楽しく感じる。
また誕生日に限らず、友人の顔を思い浮かべながら小さな贈り物を考える時間にも、元気をもらえる。私にとっては大切な習慣の一つだ。
これまで、そういった話を記事にしたこともあり、温かな反響をいただいたことも心に残っている。
一方で自分自身の誕生日は、自分の中ではなんとなく過ぎて行ってしまうことも多かった。
誤解のないように書くと、夫も子どもたちも、その時々で祝い、心からおめでとうを言ってくれるし、離れて住む親から「好きなものを買ってね」という嬉しい連絡があるし、充分ありがたいし幸せだと思う。
ただ振り返るとこの10年は……
まずは、子どもたち2人がまだ小さく、いつ夫の海外転勤が決まるかわからず、海外出張が多く、ワンオペがちで毎日がとにかく必死な時期。
その後やっと海外転勤が決まるも、同時にコロナ禍が始まる。そして夫だけ先に海外に行ってしまうというコロナ禍海外転勤延期&本格ワンオペ期。
やっと家族揃い、楽しく充実するも怒涛の日々で走り抜けた、ブラジルとアルゼンチンでの2年ちょっとの海外生活。
そして子どもたちの進学を機に、母子で先行本帰国し、ワンオペ第2?第3?シーズンで新生活を立ち上げ整えてきた、この1年半。
その間も、欲しいものを買ったり、プレゼントしてもらったりすることもあった。
何も買わなかった10年ということでは全くない。
ただ…こうして並べてみると数行で書けてしまうのだが、本当に怒涛の10年間で、今やっとそのフェーズが終わりかけている実感がある。

今回、空から降ってきたように「このアクセサリーが欲しい!」と思った感覚は、結構新鮮だった。
リサーチして、それをめがけてお店に足早に向かう感覚とか、店員さんと最初は遠慮がちに話し、だんだん盛り上がり、ちょっと個人的な話もして、本当に良い買い物ができました !ありがとう!!とお互い笑顔で別れる、そんな一期一会。
すごく懐かしい感覚で、昔の自分に「久しぶり~!」と出会い直したような気持ちになった。
一連の流れやタイミングと、自分にしかわからない自分のちょっとした変化がなんだか全て贈り物だった。
両方一気に購入することに関しては少し立ち止まるも、 いろいろなタイミングも重なり、がんばったご褒美という理由もつけて購入。
好きなものを買ったのだから当たり前かもしれないが、学校行事と次の予定の合間の短い時間だったけれど、私は終始わくわくしていた。
自分の気持ちに素直に、
「これが欲しい」と思えたものを、
今、選べたという満足感。
そして家で、「今日ね~お買い物してきたんだ~」と子ども達に自慢し、夫にはビデオ通話で報告。
どちらもきれいにラッピングしていただいたので、それを大切に開けて写真を撮り、鏡の前でつけたり外したりしていたら、思った以上に時間が過ぎていて、そんな自分に苦笑してしまった。

日々の中でふとした時間にそんなことができるのも、子どもたちが大きくなってきた証拠でもある。
大切に、でも自分のこれからの生活の中にたくさん登場させたいアイテムたちは、私の部屋で今日も私を見守ってくれている。
追記。
誕生日直前の祝日、弟家族と母と集まり、1~2月誕生日メンバーの合同誕生日会をした。
いつもは我が家に集まることが多いのだが、今回はちょっとした記念もあり、久々に弟家族の家へ。
まだ幼い姪っ子を中心に賑やかで楽しく過ごし、皆が集いテンションが高くなった彼女の行動言動全てがかわいくて大笑いしているうちに、あっという間に時間が過ぎていた。

素敵なケーキ。
そして、中でもやはり息子と娘それぞれからプレゼントや手紙をもらったことは、自分でも笑ってしまうくらい心が温まり、嬉しかった。

弟の家は、うちの子たちが姪っ子くらい小さかった時から遊びに来ていた場所。
弟たちと当時の写真と見比べたりしながら感じる我が子たちの成長も、なおさら感慨深い。
ちなみに息子は、プレゼントを用意していることを言いたくてたまらなかったのか、事前に私にさんざん吹聴したあげく、当日プレゼントを忘れてくるというボケも忘れていなかったが、それもまた良い思い出。
そして、カードに書かれていた「いくつになっても楽しく誕生日をむかえられるよう、これからも仲良くやっていきましょう」という弟の言葉にも、一瞬でこれまでのことが温かく頭をよぎり、胸がいっぱいになってしまった。
誕生日当日の朝に父とやりとりしたメッセージの中でも、小さな頃に住んでいた家のリビングの光景が蘇るきっかけがあり、そのイメージの鮮明さに自分でちょっとびっくりしてしまった。
ブエノスアイレスまで訪ねて来てくれた学生時代からの友人や、まだ海外にいる夫からプレゼントも届いた。

人生いろいろな日があるけれど、やっぱり目の前のひとつひとつを大切にすることに尽きるよなぁと改めてしみじみ思う私は、今日で43歳。
ほんと、いい年になってきたな~
著者プロフィール

- 株式会社リクルート等を経て、結婚・出産を機にライターへ。現在は集英社の人気女性誌のwebサイト『LEEweb』でのコラム連載や日本有数のニュースサイト時事通信社「時事ドットコム」 での特集記事など、女性目線・ママ目線に強いライターとして暮らしや子育て、旅、国内外のトレンドから社会的な取り組みまで幅広く執筆。丁寧なリサーチ・取材に基づいた等身大の体験記事、インタビュー記事、実体験をもとにしたコラムに定評があり、企業サイトでのコラムやPR記事、編集業務などにも携わる。著書にkindle「今こそ!フリーランスママ入門」。夫の海外転勤に同行し2022年より家族でブラジル・サンパウロ、その後アルゼンチン・ブエノスアイレスで生活。







