ママだから生み出せた「親子留学」/セブ島「ジュニアビジネス留学サマーキャンプ2025」取材の背景

「Jr.ビジネス留学」と大きく書かれたオレンジ色のTシャツを身に着け、成田空港に続々と集まる子どもたち。
ちらりと隣の我が子たちに目をやると、初対面の大勢の同年代を前に、ちょっと居心地が悪そう。

「セブ島ジュニアビジネス留学サマーキャンプ」成田空港での集合の様子
全国各地、そして中には海外からも集まった小中高生たち

これから始まるセブ島での「ジュニアビジネス留学サマーキャンプ2025」は、「英語×ビジネス×異文化体験」を掛け合わせた、これからの時代に必要な「生きる力」を育むという、ジュニア向けの起業家教育プログラム。

でも…

「”起業家教育”なんて、うちの子に本当に必要なのかな」

キャンプ参加を決めた私ですら、まだそんな思いが頭をよぎっていました。
今思うと、その時はまだ私自身も、”起業家教育”という言葉やその大切さに明確な答えが出せていないまま、空港に立っていました。

でもその不安を上回る期待を寄せていた理由は、このプログラムを手がけるのが「セブ島親子留学のパイオニア」近藤英恵さんだったからーー。

キャンプの詳細は、下記の通り本日公開となった集英社「LEEweb」の連載にて二本立てでレポートしています。

そしてこのnoteでは、取材に至るまでの背景について書かせていただきました。

6年前に同じくセブ島で体験した「ゼロ歳からの親子留学」と今回、2度にわたる取材と記事執筆。
あの時7歳と4歳だった子どもたちも、今は13歳と10歳に。
我が子を連れて訪れたからこそ、2回とも現地で経験した全てが忘れられません。
それらを思い出すたび、今でも胸が熱く、温かくなる大きな理由は、そんな全てのプログラムや試みの根っこに「母の愛」を感じることだと思っています。

集英社LEEweb連載記事

小中高生が挑戦した「セブ島ジュニアビジネス留学サマーキャンプ」レポート【前・後編】

【前編】ではたキャンプの様子や子どもたちの成長について。

そして、【後編】では参加したママたちにスポットを当てました。
子ども単身はもちろん親子一緒の参加も可能で、保護者がワーケーションやバカンス、運営サポートなど希望するスタイルで関わることができる「新しい留学スタイル」としても魅力的でした。

追記:Yahoo!ニュースでも掲載

LEEweb、そしてこちらのnote公開以来さまざまな反響があり、読んでくださった方、感想をご連絡くださった方、改めて本当にありがとうございました✨

「セブ島ジュニアビジネス留学サマーキャンプ」レポート前編がYahoo!掲載
「セブ島ジュニアビジネス留学サマーキャンプ」レポート後編がYahoo!に掲載

新宿のカラオケボックスで出会った「セブ島親子留学のパイオニア」

きっかけは、セブ島への「ゼロ歳からの親子留学」

英恵さんとの最初の出会いは今から約6年前、新宿のカラオケボックスでした。

天井にミラーボールがきらきら光るパーティールームに集まっていたのは、赤ちゃんから未就学児くらいの小さなお子さんを連れたママたち。
なんとその場には保育士さんまで待機されており、パーティールームの一角には清潔なタイルカーペットが敷き詰められ、さながら児童館や保育園・幼稚園のような微笑ましい光景が繰り広げられていました。

楽しそうな我が子の姿にほっとした表情を浮かべるママたち。
そして改めて真剣な眼差しを向けたのが「ゼロ歳からの親子留学」のスライド画面でした。
英恵さんが立ち上げ、3年半ほどで延べ500組以上の親子が参加するなど注目を集めていた親子留学。この日はその説明会が開催されていたのです。

当時の私は、あるご縁からセブ島親子留学の企画が持ち上がったものの白紙になってしまったという状況(詳しくは…未経験スタートのライターが子連れで海外取材?!かつてのコンプレックスが作ってくれた「自分らしさ」)。
心機一転、自分なりに調べ直す中で参加した説明会でしたが、話を聞くうちになぜ英恵さんのプログラムがママたちの心をつかむのかが、よくわかりました。

生後半年の赤ちゃんから参加できる画期的な「親子留学」

セブ島の中でも特に安全なエリアにある、「親子連れ専門」の語学学校。
学校から徒歩圏内にあるキッチン付きのコンドミニアムに滞在しながらの通学。
そして何より、各家庭に専属の「Kaseifu-san(家政婦さん)」がつき、毎日8~17時まで子ども達の英語保育を行いながら掃除・洗濯・料理などの家事もこなし、ママが勉強など自分のことに集中できる環境をフルサポートしてくれる!という夢のようなスタイル。

「親子どちらも充実して過ごせる、こんな世界があるなんて…!」

仕事柄、普段からメモ魔で取材やリサーチ中はペンを動かし続けるのですが、その日の私のノートは逆に真っ白のまま閉じられました。

そして帰宅後、英恵さんのブログをチェックすると、そこには丁寧に綴られたたくさんの記事がありました。
留学やセブ島、親子留学に関するご経験や知見の深さはもちろん、何より印象的だったのが、ご自身の半生や子育てについて赤裸々に書かれていること。
気づいたら画面が歪んで見えなくなりハンカチで顔を覆ってしばらく読み進められなくなってしまうほど、胸に迫るシーンもありました。

英恵さんの「子どもたちや、子育てに奮闘するママのために」という強い想いが生まれた理由を、ほんの一部とは思いますが理解した頃には、窓の外が明るくなっていました。

背景にある、ママとしての視点や葛藤への共感

当時の私は、いつ夫に海外転勤の辞令が出るかわからず先の見えない状況で、今後の子育てや生き方に不安がありました。

海外転勤は確実にある。でもいつ、どこへ、どのくらいの期間行くか、英語圏かどうかもわからない。でも、自分も子どもたちも環境が大きく変わることだけは確か。
そんな中で選んだ「フリーランスライター」という道を、子育てしながら必死で走る毎日。

飛行機の画像

もちろん英恵さんは私と違い、ご自身も6か国への留学経験があり、結婚・出産後にフィリピンへ親子留学した後、ふたりのお子さんと共に4年間セブ島へ教育移住し現地で学校を設立するというバイタリティ。
帰国後、当時は留学事業を行う日本企業で留学をサポートされており、名実ともに「留学のプロ」です。

でも、そんなご経歴の背景にはライフステージの変化や葛藤、子育ての悩みもある。

「我が子に、自分で生きていける力をつけてあげたい」という出発点。
それが「日々子育てに奮闘しているママたちを笑顔にしたい!」という強い思いに繋がり、ご自身のママとしての経験も生かして作った「ゼロ歳からの親子留学」。

そんな経緯に、何より心を動かされた私。
自分としては渾身の力を込めて企画提案し、無事に当時7歳4歳兄妹と共に親子留学へ。その様子は連載していた「LEEweb」で3本、そして「LEE」本誌1ぺージでレポートしました。

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詳しくは…

コロナ禍を経て誕生した「ジュニアビジネス留学キャンプ」

11回目となる今夏、セブ島で初の海外開催!

しかしその後まもなく世界はコロナ禍へ。
言うまでもなく留学業界も深刻な影響を受け、英恵さんも大変な時期を過ごされたと後から伺いました。

数年前に英恵さんが「ジュニアビジネス留学キャンプ」を立ち上げた当時、私は家族で海外に住んでいましたが、その挑戦を続ける英恵さんの姿に力をいただきました。
そして回を重ねるごとにメディアなど各方面から注目を集め、11回目となる今年の夏、ついに英恵さんの”第2の故郷”であるセブ島で初の海外開催をされると聞き、迷わず説明会に飛び込みました。

英恵さんから感じる「母の愛」

キャンプへ参加して改めて思ったのが、「英恵さんはお母さんみたいだな」ということ。
実際にふたりの立派なお子さんがいらっしゃり、しかも年齢は私と大きくは変わらないので、「お母さんみたい」ちょっと変な表現かもしれません。

でも英恵さんには「この人ならば大丈夫」という絶対的な信頼感と不思議な安心感があり、とにかくいつも周りに人が集まっています。

例えばキャンプ前から帰国後まで対応が細やかで、どんな疑問にも丁寧に即座に返してくださる。
現地では「とにかくみんな元気にキャンプを楽しんで欲しい!」と常に走り回り、座っている姿を見たのは移動と食事中くらい。
その食事中すら、みんなが入れ替わり立ち替わり相談に来るので、ご飯はだいたいお皿に残ったままで、最後に慌てて召し上がっていました。

日本とは違う海外という環境で、しかも大勢の子どもが集まる場なので、キャンプ中は日々思いがけないことも起こります。
どんな時もまず「なるほど」と受け止め、その時の状況や経験値に基づいて的確に判断し対応している。周りなど自分以外のせいにすることはなく、一方で他人にはとても寛容。
そしてどんなに忙しくてもいつも笑顔を絶やさず、温かく親しみやすいお人柄。

参加者の子どもたちも、キャンプで彼らを導く学生起業家を中心とした「メンター」たちも、そしてママたちも…
年齢や性別問わず慕われており、冗談半分で「英恵さんはセブのお母さん」なんて話していました。

「ゼロ歳からの親子留学」
「ジュニアビジネス留学キャンプ」

どちらのコンセプトもプログラム内容も、「お母さん」の視点やご経験があってこそのもの。

「少しずつ歳を重ねる中で、我が子に限らず次の世代にさまざまなものを手渡していきたい。そのために何ができるか考え行動するのは、大変な時もあるけど楽しい」

今回のキャンプ中もよくそんなことを語られており、そんな「未来のために」という姿勢からも、母の愛を感じました。

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記事でも書かせていただいた、忘れられない最終日のスピーチ。大人も子どもも涙しました…

まずは、未来のために自分ができること

近年は地元である埼玉県深谷市のための活動も増えているという英恵さん。
国内のビジネスキャンプは深谷市で開催しており、数年前に地元に戻られてから周りと関わってるうちに様々なお仕事を頼まれるようになったというのも、彼女のお人柄あってのことだと納得です。

私自身は未来のために何ができるだろうか…

英恵さんの姿を通して改めてそんなことに思いを馳せながら、まずできることは、目の前のレポートにベストを尽くすことだと、帰国後は一気に書き上げました。
まだまだ力不足もあり試行錯誤を重ねた記事となりましたが、こうして公開でき本当に嬉しく思っています。

「未来のため、次の世代のために何かしたい」

英恵さんを中心に、その思いに共感する方々と関わることができたこの夏のキャンプは、私にとってもかけがえのない経験となりました。
よろしければ是非、レポート記事も読んでいただけたら嬉しいです!

著者プロフィール

ライター 佐々木 はる菜
ライター 佐々木 はる菜
株式会社リクルート等を経て、結婚・出産を機にライターへ。現在は集英社の人気女性誌のwebサイト『LEEweb』でのコラム連載や日本有数のニュースサイト時事通信社「時事ドットコム」 での特集記事など、女性目線・ママ目線に強いライターとして暮らしや子育て、旅、国内外のトレンドから社会的な取り組みまで幅広く執筆。丁寧なリサーチ・取材に基づいた等身大の体験記事、インタビュー記事、実体験をもとにしたコラムに定評があり、企業サイトでのコラムやPR記事、編集業務などにも携わる。著書にkindle「今こそ!フリーランスママ入門」。夫の海外転勤に同行し2022年より家族でブラジル・サンパウロ、その後アルゼンチン・ブエノスアイレスで生活。

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