雑誌とweb記事の違いって?ママライター目線の実情レポ!
私は普段webでのライティングを中心でお仕事をしているのですが、今回LEE本誌の記事執筆のお話をいただき喜んで書かせていただくことに!
テーマは今注目の「食のサブスク」。もともと興味ある分野だったためリサーチも取材も記事を書くのも楽しいのですが、久々に恥ずかしいくらいの大失敗も…。
私自身の失敗談からの反省を含め、web記事との進め方の差やポイントなど、特にママライターという立場でリアルに感じたことをまとめてみました。
もくじ
LEE10月号特集「グルメなサブスク」を担当☆
228~229ページの白黒2ページですが、実際に人気のサービスを10個以上取材させていただきました。各サービスのおすすめポイントだけでなく、よく耳にするようになったものの「そもそもサブスクってなんだっけ…?」というギモンに改めてお答えしたり、最近「食のサブスク」が注目を集めている理由をインタビューしてきたりと、「グルメなサブスク」の魅力がギュギュっとまとまった特集になっているかと思います!
雑誌とwebで感じた、仕事の進め方って?
似た内容を発信していたとしても、雑誌とwebではメディアの特性が全く違うことは言わずもがな。紙の上で読む雑誌とスマホで読むことが多いwebでは、同じテーマだとしても記事構成も違ったものが求められるし、そもそも紙は字数が限られている、後から修正できないなど、その差は数え上げればきりがないと思います。
そういった成果物の差だけではなく、仕事の進め方も当然色々と違いを感じました。
大きな違いは「編集者の方の存在」
基本的な進め方はは同じで、企画作り→提案→取材→記事制作というのが大きな流れです。
あくまで私の感想ですが、一番大きな差は編集者の方と一緒に進めていくことではないかと感じました。
もちろんケースバイケースだとは思いますが、企画・取材先とのやり取り・ライティングなどはライターがメインだけれども、記事全体のレイアウトや方向性を最終的に決めるのは編集者の方。もちろん打ち合わせなどでこちらの意見も聞いてくださった上で決まって行くのですが、自分だけの判断で進められないことも多くありました。
特に本誌に慣れない私は尚更で、一度編集者の方に相談してからでないとわからない、決められないことがいっぱい!返事を待つ間は動くことができず、自分のふがいなさを感じました。
進め方がわからず、余計な手間をかけてしまったことも
雑誌の場合、「レイアウト」という細かな文章以外が入った状態のものが出た上で、そこに最適な見出しや本文を当てはめていきます。
単なるデザインではなく、テーマや伝えたいことに応じて作られているため、それが出ないと記事作成に進めません。
私は先に自分で取材内容をまとめてある程度文章を作ってしまい、良かれと思ってやったけれども、書けた時間の割にはあまり意味がなかったということも…
雑誌記事をやってみて良かったことって?
なんといっても編集者の方からの学び!
やはり、経験豊富な編集者の方の視点が入ることで内容が拡がり、自分の足りない点を教えていただくことで成長がありました。
編集者の方と共に誌面を作る上で学ぶことができた点を簡単にまとめてみます。
・取材
取材先でのスムーズな進行、話の深め方など
・情報整理の仕方
記事全体で伝えたい事、取材から集まってきた情報の取捨選択が明確。さらにその情報を誌面上で整理し、伝わりやすく見せる力
・文章力
語彙、言い回し、重複がないか、雑誌の特長やコンセプトを理解して書いているか。そして細かい部分まで表現にこだわりつつ、記事全体として齟齬がなく読みやすいかなど
「限られた文字数で最大限の表現」を試行錯誤
今回の記事はテーマに沿って10社近く取材をした一方、各社に割けるスペースはわずか。少ない文字数の中でも伝えたいことはしっかり伝えるためにどうすればいいかを試行錯誤し続けました。
新鮮な視点をキープできるかどうか
取材をしていると、当然ながらそのテーマについてかなり詳しくなります。
限られた文字数で色々伝えたいあまり、私の場合は「既に知っている目線」で詳細なこだわりなどを書きすぎてしまい、基本的な部分の情報が抜けているとご指摘いただき、相当書き直しました。一緒に取材を重ねて詳しくなっているはずなのに、まっさらな読者と同じ目線で考えられることに驚き…!
具体的な表現を入れること
上記の反省を踏まえ、テーマについて初めて触れた方でもわかりやすいように書く。
すると今度は、良いと思える情報をまんべんなく伝えてしまったことで、各サービスの内容が薄いという指摘が。きれいにはまとまっていても、HPなどでもわかるような情報を伝えても意味がない・・・
「印象に残らない情報ならば、書かなくても同じ」
もっと優先順位をしっかりつけて落とす部分はばっさり切り、一番伝えたいことが伝わるように、取材した私しかわからない「具体的な情報」を出していく方が、生き生きした文章になるといったご指示は本当に印象的でした。
文章をまとめる力の歴然とした差を感じると共に、そういった要素を盛り込みながらも「誰が読んでもわかりやすく、楽しく負担なく読めるか=読みやすい文章か」というところも大切にされていました。
経験の深さと視野の広さを目の当たりにし、本当にたくさんの学びがありました。
webより雑誌が大変だったことは?
色々な方が関わることの、学びと難しさ
いつものwebの場合は基本的に自分ひとりで全てを担当します。
企画段階で編集部に提案しますし、最後に取材先や編集部への確認はしますが、取材や相手方とのやりとり、記事執筆まで自分でスケジュールを立て、自分のペースで進めることができます。
また自分で構成から考えているので意図の説明などもしやすく、修正があった場合もある程度自分のみで対応できます。
一方雑誌の場合は、編集者の方のディレクションの元で進めていきます。
特に私の場合は不慣れで進め方自体も探りながらだったこともあり、予定が読めず全てに時間がかかってしまいました。
ただ、自分より経験豊富な編集者の方が見て下さる分、ひとりでは思いつかなや視点やこれまで書かせていただいたような様々な学びがありました。
私の場合、web連載では取材対象についてじっくり掘り下げ、いかにその魅力を伝えるかというところに注力しています。
雑誌でも今回のようなタイプの特集の場合は集めてきたたくさんの情報を、その特集のテーマの軸に沿って限られたスペースの中でいかに最大限表現するかが腕の見せ所。
普段の自分の仕事について特長や強みを俯瞰して見るきっかけにもなりました。
いかに進行をコントロールできるかがキモでは
本誌の記事に向き合って感じたことのひとつは「自分でコントロールすることの難しさ」。
恥ずかしながら今回、私は第一稿はほぼ全滅!第二稿は全体としては良くなったけれど、細かい言い回しやまとめかた、情報整理が至らず書き直し。
その修正がいつくるのか、どの程度のボリュームなのかもわからない。
何度も徹夜することになってしまったのは、もちろん私自身の力不足や、もともとフルタイムで働いているわけではないスタイルで時間が足りず、仕事を夜中に回すことになったなど色々な要因があったと思います。
ただ、いつも一人でやっている場合はだいたいのスケジュールをコントロールしながら進められるけれどそうもいかない…ということが、子育てを回しつつお仕事をしている中では一番大変だと感じました。
フリーかどうかに限らず、チームでプロジェクトを進めている方は日々こういったことに向き合っているのだと思いますが、単独で仕事をするスタイルを選んで久しい私にとっては、そんな部分も良い勉強になりました。
真剣に書いたつもりだったからこそ心底ショックだった全ボツ。
でもそのおかげで、久々に音を立てて殻が破れ自分なりに目線が上がるような、そんな感覚もありました。頭も心もいっぱいいっぱいで時間にも追われていたからこそ、プライベートで何を大切にしたいのかといったことにも、改めて思い至れた気がします。
LEE10月号の魅力
いつも等身大の私たちのライフスタイルをより素敵にしてくれ情報が詰まっていると感じるLEEですが、10月号はいつも以上に、今のLEE世代の毎日を応援してくれる内容が多いと感じました。
ファッションやメイクの他、竹内結子さん、優木まおみさんら1980年生まれの著名人をインタビューした『「40歳の地図」の描き方』など、前に進む力をいただける読み応えある内容も多数!付録のJOURNAL STANDARD relumeのミニサコッシュも可愛い♪
webも大好きですが、やっぱり紙の雑誌もいいですよ~♪気になった方は是非手に取っていただけたら嬉しいです☆今後、連動したweb記事も順次公開になって行く予定です!