正しい「性教育」について、ママライター目線で産婦人科医の先生に取材!

「小学生と考える『性ってなに?』」高橋幸子先生インタビュー記事公開

年間120回以上、全国の小・中・高校にて講演、思春期外来で診察もされている産婦人科医・高橋幸子先生(サッコ先生)。「幼いうちから性について正しく伝えることにはメリットしかない!」と感じさせてくれる素晴らしい本について、そしてサッコ先生へのインタビューについて、LEEwebの連載にて前後編の長編で書かせていただきました。

世界の子ども達が学んでいる内容

科学的で正しい、国際レベルの知識

「サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える『性ってなに?』」  リトルモア

サッコ先生がこの本を書かれた大きな理由は、思春期の入り口で、男女ともにだんだんと自分やお互いの体や心が気になりだす時期を迎えた子どもたちに、科学的で正しい知識をつけてもらうこと。日本の学校教育では盛り込まれない、ユネスコの「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を参照した内容となっています

その基準によると世界では性教育は5歳から始まっており、それ以下の年齢でも、その国の事情に合わせて教えましょうということになっているそう。

漢字には全てルビがふってあり、子どもにもわかるシンプルな言葉で書かれているため、お子さんだけでも読みやすいと思います。

確かに、子ども達と一緒にサッコ先生の本を読んでまず感じたのは、性教育に対してつい構えてしまうのは大人側だということでした。まだ幼く変な先入観がない子ども達にとっては、「どうやって命が生まれるか」といった話を始め純粋に面白かったようで、ひとつの知識として興味を持って聞いてくれます。その姿を見て、小さいうちから繰り返し伝えて話す大切も実感しました。

内容はとても具体的でわかりやすい

まずは体の器官の名前やプライベートゾーンについての説明、そして「おへそのひみつ」という話をきっかけに、赤ちゃんがどうやってできるかや思春期の体の変化、そして異性への興味や性の多様性といった心の話、最後に「困ったときには」という形で性被害や病気への心構えについても触れられています。

例えば「性器の正しい洗い方」の説明や、精通、勃起、包茎、月経、おりもの、セルフプレジャーについてなどを、具体的かつ子ども達にもわかる言葉で丁寧に伝えてくれる内容でした。

なぜ「プライベートゾーン」を学ぶことが大切?

『サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」』より

またサッコ先生が子ども達に幼いうちから伝えたいことのひとつが「プライベートゾーン=水着で隠れるところ+くちびる」を覚えて守ろうという話です。

サッコ先生は「思春期外来」という場所で、若年妊娠や性虐待、性被害にあってしまった子どもたちの診察もされており、プライベートゾーンという言葉や概念を知っていれば、被害を避けたり小さくしたりできると確信するようになったといいます。

そういった、実際に悩んでいるお子さんたちともたくさん向き合ってきたからこその「子ども達を守りたい」という強い想いも、とても心に残りました。

性教育する際のリアルな疑問をサッコ先生に直撃!

実際に子ども達と読んで話した内容をもとにインタビュー!

サッコ先生の本について「とても面白かった!」と話していた息子、私が取材でお会いできると知り、先生宛にお手紙を書きました。

子ども達自身も楽しく読ませていただき、特に8歳息子はサッコ先生にお手紙まで書き、取材時にお渡ししました。そんな8歳5歳兄妹と一緒に本を読んで話し感じたことや反応を踏まえて伺ったお話は大切で興味深いことばかり。

本の内容に加え、実際にたくさんのお子さんと向き合い診察されているサッコ先生だからこそわかる日本の現状、性の多様性、問題にもなっている性交同意年齢、あとは子ども達に聞かれて困ってしまった性にまつわる質問への答え方や思春期になってからどう伝えていけばよいかなど、など、自分の記事に恐縮ですが是非読んでいただきたい情報がいっぱい!だと思っています。

子ども達が幸せに生きるため、正しい性教育を

これまでも性教育については自分なりに情報収集して考え伝えてきましたが、今回ご紹介するこちらの本に出会ったこと、何よりサッコ先生の持つ「子ども達により幸せになってほしい!」という熱く温かな想いを感じ、「なぜ性教育が大切なのか」そして「なぜ幼いうちから伝えた方が良いか」ということに心から納得することができました。

サッコ先生ご本人、そして出版社のリトルモア様からも太鼓判を押していただき、皆さんからTwitterなどで拡散いただくなどライター冥利に尽きます…。

息子のとっておき、LEE付録の「鬼滅の刃」一筆箋に書いたお手紙。

サッコ先生からは息子宛にお返事までいただき、子ども達の未来のために行動を止めない姿と、そんなお忙しい中でも目の前のひとりひとりに真摯に向き合っていらっしゃることを改めて感じ、一緒に読んでいた私は涙を堪えきれずしばらくこっそり泣いてしまいました…

性教育の出発点は「自分を大切にすること」

性教育と聞くとつい「赤ちゃんがどうやってできるか」を伝えることと考えがちだった私にとって印象的だったのが、

「性教育は自分の体を大切にすることから、他の人の心を大切にすることまで含む広く深いテーマで、まず自分の体を知ること、自分を好きになることから始めます。」

というサッコ先生の言葉でした。

子ども達にとってはもちろん、大人にとって教科書となる素晴らしい1冊だと思います。
少しでも気になった方は、ちょっとでも良いので読んでほしい。そして周りにもぜひオススメしていただけたら嬉しいです。「性教育はライフスキル、生きていく上で大切な知恵やマナー」子ども達がのびのびと成長していくために、是非この本がより多くの方のもとに届くことを心から願っています。

著者プロフィール

ライター 佐々木 はる菜
ライター 佐々木 はる菜
現在は夫の海外転勤に同行し、小学生の兄妹と共に家族でブラジル在住。集英社「LEEweb」や企業HPでのコラム連載、時事通信社「時事ドットコム」での特集記事など、女性目線・ママ目線に強いライターとして国内外のトレンドや社会的な取り組みなどを幅広く執筆。丁寧な取材に基づく等身大の体験記事、インタビュー記事、実体験をもとにしたコラムに定評がある。出産離職や海外転勤など自身の経験から「女性の生き方」についての発信がライフワーク。著書にkindle「今こそ!フリーランスママ入門」。

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